ユーロ圏の17年成長率、1.5%に下方修正=欧州委
欧州委員会は9日発表した秋季の経済予測で、ユーロ圏の2017年の域内総生産(GDP)伸び率を1.5%とし、前回(5月)の1.8%から0.3ポイント下方修正した。同年に英国のEU離脱交渉が開始されることで、景気の先行き不透明感が高まるとの分析に基づくもの。特に英国は大幅に引き下げた。
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16年の予想成長率は1.7%。前年の2%を下回るものの、個人消費の拡大や欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和の効果を見込み、前回の1.6%から引き上げた。しかし、17年については英国のEU離脱問題のほか、世界経済の減速、貿易低迷といった景気押し下げリスクがあるとして、大幅に下方修正した。18年には1.7%まで回復すると予想している。
EU28カ国の予想成長率は16年が1.8%、17年が1.6%、18年が1.8%。16年は前回から据え置き、17年は0.3ポイントの下方修正となった。
国別の17年の予想成長率は、英国が1%と、前回の1.9%から大幅に引き下げた。その他の主要国ではドイツが1.5%、フランスが1.4%、イタリアが0.9%、スペインが2.3%。ドイツは0.1ポイント、フランスは0.3ポイント、イタリアは0.4ポイント、スペインは0.2ポイントの下方修正となった。債務危機が続くギリシャは、16年が0.3%のマイナス成長となるものの、17年にはプラス2.7%に回復すると予想している。
ユーロ圏の予想インフレ率は16年が0.3%。前年の0%を上回るが、ECBが目標とする2%を大きく割り込む水準となる。17年には1.4%に上昇するとみている。15年に10.9%だった失業率は、16年が10.1%、17年が9.7%、18年が9.2%と、景気の緩やかな改善に伴って縮小が続くと予想した。
ソース:http://fbc.de/eur/eur3601/
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