リトアニア選挙、中道政党が予想外の勝利
リトアニアで9日と23日に実施された議会選挙(定数:141)は、野党の「農民・緑の連合(LVZS)」が大きく議席を増やし、第1党に躍進した。与党の社会民主党(LSDP)は汚職問題に加え、景気停滞で若者の国外流出が止まらないことや、解雇条件を緩めた労働法改定などに有権者が強く反発し、第3党に後退した。選挙前に勝利が予想されていた中道右派の祖国連合=キリスト教民主党(TS-LKD)は社民党を抜いたものの、LVZSに大差をつけられ第2党にとどまったことから、政権交代が確実視されている。
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投票率は第1回投票が2012年の前回選挙より2.6ポイント低い50.6%、第2回投票が2.1ポイント高い38.0%だった。
LVZSの議席数は改選前の1から54に急増した。2位のTS-LKDは33から30、社民党は38から17に減った。
LVZSのカルバウスキス党首は、選挙戦で「実務型内閣」の樹立を公約。賃上げ・経済成長を達成して若者の国外流出を食い止める方針を掲げた。連立については「大きな課題について一致できる」ことが条件とし、TS-LKDや社民党とも話し合う姿勢を打ち出した。
LVZSの首相候補であるスクヴェルネリス内相は「理性的な連立政府を樹立する」と抱負を語っている。内相は2014年まで警察庁長官を務め、汚職捜査で国民から高い評価を受けた人物。社民党・ブトケヴィチュス政権で内相を務めたが、今回の議会選挙では無所属のまま、LVZSの筆頭候補として出馬した。
(参照)http://fbc.de/ost/ost32160/
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