労働者運動共同組合(CUMW)のPano Sina氏が今週初めにPost Property誌に伝えた所によると、例え政府とカンボジア縫製業協会(GMAC)が2016年の最低賃金である140米ドルに13米ドルの追加を決定したとしても、この最低賃金は「物品やサービスに金がかかる以上、その他の出費には不十分である。」
「組合の調査によると、アパレル縫製工場労働者が借りることができるのは、20米ドル以下の部屋だけです。2-3人で一部屋をシェアするのです。」とSina氏は述べた。
「現実的には、賃貸料金はすでにピークに達しています。小さい部屋ですら月額35-50米ドルほどかかります。」
「実際、これは自由市場であるため家賃に上限を設けることはできません。またこれはその他の状況にも影響を受けます。」
過去、最低賃金が引き上げられる度に物品や家賃の価格も引き上げられてきた、「我々のメンバーによる最近の報告によると、工場労働者の家賃に対する引き上げの兆しはありません。地代家賃統制法や、とりわけ昨年承認された特別賃貸法によると、家主は、最低2年間は賃貸料金を引き上げてはならないことになっています。」とSina氏は述べた。
「我々労働者はこの法律を歓迎します。これは全ての人々にとって有益であるため、我々は、すべての地方自治体が人々に対しこの法律を施行し、説明することを望みます。」とSinaは加えた。「私は現時点で家賃の引き上げは計画していません。もし皆が引き上げるのなら、私もそうします。」7部屋を貸し出ししている匿名希望の50歳の主婦は述べた。
各部屋は12平方メートルより小さく、月額35-50米ドルかかる。「家賃引き上げを禁止する法律に関しては聞いたことがあります。でも何故物品に対しても公平に上限を設けないのでしょう?」と彼女は述べた。
「我々3人が借りている部屋は月額40米ドルです。」プノンペン市内センソク地区Sleng Roling村の工場労働者であるPhy Rathは述べた。近所にある、彼女の友人が借りているより小さな部屋は近日家賃引き上げの予定である。
「今年の終わりには5米ドル余計にかかることになると聞きました。我々の賃金が引き上げられるかは確かではありません。」Rathは述べた。Sangkat Teuk Thlaにある製靴工場で働くYan Bunthanとその妻は、同じ部屋を5年間以上50米ドルで借りている。
「我々の最低賃金が引き上げられても、時に家賃は引き上げられません。しかしながら、その他の物品の価格は我々の賃金より高くなります。」と彼は述べた。これら労働者は、値上がりした家賃か、膨れ上がった物品の価格かを渋々支払ってなんとか凌いでいる。
CUMWのChheng Lang副会長によると、「70万人の労働者の80%が(2-5人の)グループで部屋を借り、工場の近くに住んでいます。各労働者は家賃だけで月8-10米ドル使っているのです。」という。
一方、Sina氏はその他大勢と同様、低収入者が生活の質を向上できる様政府に公共住宅の設置を要請した。「過去、私は政府の公共住宅への投資を続けてきました。」「2020年に(公共住宅の設置が)実現すると聞いています。」
「もしこれが本当であれば、政府は長期的に大幅な利益を得られます。また多くの外国人投資家を惹きつけることにもなります。」とSina氏は述べた。
ソース:http://apparelresource.asia/news/