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タイ、最低賃金引上げ前に賃金算出方法の再検討

 
Puntrik次官によると、新たな算出方法を決定するにあたっては、少なくとも10の要素が考慮されるという。生活費指標、インフレ率、国内総生産、企業側の支払能力、労働生産性、近隣諸国の最低賃金などが検討内容として含まれる。
 
従前の算出方法が決定されてから10年かそれ以上が経過しているため、新たな算出方法が求められているとPuntrik次官は説明する。小委員会は国家経済社会開発委員会、タイ銀行、商業省の代表者らにより構成される予定である。
 
この小委員会は新たな最低賃金算出方法を作成し、10月末までに中央賃金委員会に提出する。提出された算出方法は、各県からの賃金提案とともに学術関係者や審査委員会による検討を受けることとなる。
 
Puntrik次官は、最低賃金はタイの経済実勢に立脚したものでなくてはならないと述べた。中央賃金委員会で経営者側を代表するAtthayut Leeyawanich氏は、県により生活費は異なるため、新たな最低賃金は幅がある可能性もあると話した。
 
Atthayut氏は、新たな算出方法は来年初めから使えるように決定されるだろうと述べた。労働者側を代表するSombat Noywa氏は、中央賃金委員会は賃上げを遅らせているのではなく、経営者と労働者が共存できる適切な最低賃金を制定するため様々な要素を検討しようとしているのだと説明した。
 
最低賃金を360バーツへと引き上げる提案について、Sombat氏は企業の支払能力も考慮する必要があると述べた。経営者が支払うことができなければ事業は崩壊し、雇用も失われ、さらには事業移転の可能性も出てくる。
 
Sombat氏は新たな最低賃金算出方法は来年初めには決定されるだろうと話した。Chalee Loysoong氏が率いるタイ労働連帯委員会のメンバーと産業界の労働者代表らが労働省前に集まり、中央賃金委員会に日額最低賃金を300バーツから360バーツへと引き上げることを求めた。
 
日額300バーツは生活費が高いプーケット、バンコク及び首都周辺の県の大企業産業で2012年に採用された。その他の県でも2013年に日額300バーツが導入されている。