フィリピン・ドゥテルテ政権、7月の失業率は5.4%と低水準
フィリピン統計局発表によると、ドゥテルテ政権発足後最初の月となる7月の完全失業率は5.4%となり昨年同月の失業率6.5%から大きく下がった。
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この数字は2005年以来の低水準で、雇用総数は4100万人に上り、雇用率と共に2011年7月以来の最高水準を記録した。
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また、不完全失業率も2005年の21%から17.3%に下落しこちらも改善が見られた。
しかしながら、青年層の失業率は2006年の16.3%から13.5%から下がったものの相変わらず高い。
また就職もしない学校にも行かない青年層が2011年には24.8%と4人に1人が陥っていた状況から、今回統計では22%となり若干の解消は見られるが、この面での対策が特に必要と政府筋は見ている。
フィリピンの雇用統計では15歳以上を就業可能者と数え、その内61.5%に当る2520万人が安定した賃金で働いていると見なし、その5分の4は民間企業に属しているが、3人に1人近くは自分のビジネスを持っている数字が出ているように、本業だけでは生活できない実態も浮き上がった。
就業率の部門別ではサービス部門が55.3%、建設、製造部門が17.8%と堅調ながら、産業構造のサービス部門への偏りも指摘されている。
同様に優れた技能を持つ人材の海外流出は止まらず、労働環境の劇的な改善を行わないと、今は順調な経済もやがては落日に向かうとの見方も強い。
雇用状況の順調さを伝える政府統計だが、低賃金や社会的保障を受けていない弱い立場の労働者が全体の3分の1を占めている現状もあって、この層の改善無くしてはフィリピンの抱える貧困問題の解決には程遠いと指摘されている。
このように政府統計では良い数字が出ているが、民間の調査機関によると第1四半期では100万人が就業したものの相変わらず1000万人もの失業者が存在するとしている。
同調査の年齢別では18歳から24歳で51%、25歳から34歳で29%、35歳から44歳で15%、45歳以上が14%の失業率と出ていて、青年層への就業対策が必要と分析している。
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