海外ビジネスニュースを毎日配信!− DIGIMA NEWS

フォルクスワーゲン、工場生産再開へ、下請けと部品供給再開で合意

 
部品供給を停止したのは、金融投資会社イースタン・ホライズン傘下のプレヴェント・グループの子会社でギアボックス部品を製造するESオートモビルグス(ES Automobilguss)とシートカバーメーカーのカー・トリム(Car Trim)の2社。
 
23日の合意内容は公表されていないが、メディア報道によると、部品メーカー側が既存の契約通りに部品供給を再開する一方、VW側は今回の部品供給停止による損害賠償を請求しないことで合意したもよう。
 
メディア報道によると、今回の部品供給の停止は、カー・トリムとVWおよびVW傘下の高級スポーツカーメーカーであるポルシェによる新しいシートの開発プロジェクトが背景にある。当該プロジェクトは始動したものの、6月末に契約が破棄された。プロジェクトの規模は約5億ユーロで、カー・トリムはすでに開始していたプロジェクトへの投資に対する補償金として5,800万ユーロを請求したが、VW側は支払いを拒否していた。
 
今回の部品供給の停止では、ヴォルフスブルク、エムデンン、ツヴィッカウ、カッセル、ザルツギッター、ブラウンシュヴァイクの国内の6工場が生産ラインの停止や労働時間の短縮に追い込まれ、従業員計2万7,700人が影響を受けた。VWの「ゴルフ」や「パサート」の生産ラインが停止したほか、これらのモデルに部品を供給する他の部品メーカーにも影響は広がっていた。