フォルクスワーゲン、工場生産再開へ、下請けと部品供給再開で合意
プレヴェント・グループ傘下の自動車部品メーカー2社が独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)への部品供給を停止し、VWの国内6工場の生産に影響が出ていた問題で、VWと自動車部品2社は8月23日、部品供給を再開することで合意した。独中部のカッセル工場では25日に通常の生産体制に戻り、他の工場でも近日中に生産が再開する見通し。VWと2社は22日から約20時間にわたる長時間の交渉を続けていた。
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部品供給を停止したのは、金融投資会社イースタン・ホライズン傘下のプレヴェント・グループの子会社でギアボックス部品を製造するESオートモビルグス(ES Automobilguss)とシートカバーメーカーのカー・トリム(Car Trim)の2社。
23日の合意内容は公表されていないが、メディア報道によると、部品メーカー側が既存の契約通りに部品供給を再開する一方、VW側は今回の部品供給停止による損害賠償を請求しないことで合意したもよう。
メディア報道によると、今回の部品供給の停止は、カー・トリムとVWおよびVW傘下の高級スポーツカーメーカーであるポルシェによる新しいシートの開発プロジェクトが背景にある。当該プロジェクトは始動したものの、6月末に契約が破棄された。プロジェクトの規模は約5億ユーロで、カー・トリムはすでに開始していたプロジェクトへの投資に対する補償金として5,800万ユーロを請求したが、VW側は支払いを拒否していた。
今回の部品供給の停止では、ヴォルフスブルク、エムデンン、ツヴィッカウ、カッセル、ザルツギッター、ブラウンシュヴァイクの国内の6工場が生産ラインの停止や労働時間の短縮に追い込まれ、従業員計2万7,700人が影響を受けた。VWの「ゴルフ」や「パサート」の生産ラインが停止したほか、これらのモデルに部品を供給する他の部品メーカーにも影響は広がっていた。
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