丸紅はでナイジェリ政府やエネルギー企業などから建設事業を受注し、同国南西部のラゴス州で発電所を建設する。2018年に着工し、21年から順次稼働予定で発電能力は180万キロワットと、同国全体の15%に及ぶ。住友商事はモザンビーク政府と火力発電所の建設に向けて協議を進めており、実現すれば同国の総発電能力の2倍に相当する量を生産できる。三菱商事は仏トタルなどと組み、ケニアでメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設・運営する。
日本の大手商社は1970年代からアフリカの電力事業に従事してきたが、当初は発電所設備の販売が中心だった。しかし、建設の元請けや運営も手掛ける商社が増えている。多くの商社の狙いは経済発展に欠かせない電力事業に深く関わることで、各国政府や有力企業との結びつきを強めることである。資源や食料など商社ならではの幅広い事業への波及効果も期待されている。
photo by jollofandmalt on flickr