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農機大手クボタや井関など、世界最大の農機市場・中国に新工場

 
高まる農機需要を取り込もうと、農機メーカー各社は攻勢をかけている。稲作用のコンバインで中国トップシェアのクボタは17年秋に江蘇省蘇州の既存工場の隣接地に第2工場を建設し、大型トラクターなど畑作分野を開拓する。井関農機も中国国有の東風汽船グループとの合弁新工場を湖北省襄陽市で稼働する予定で、田植え機やコンバインを増産するという。また、大型トラクターなどに強い米ディアも中国北東部を中心に生産体制を強化している。
 
中国は国内での食糧安定供給という課題を抱えながらも、コメ・小麦・トウモロコシなど主要作物の生産量は伸び悩んでいる。少子高齢化と都市部への人口流出で農業の担い手は10年間で1億2千万人も減少しており、これは全体の3分の1にも及ぶ。同国が食糧の輸入拡大を進めれば世界中の食卓に影響を与えるとみられ、農機の導入による国内の生産性の向上が期待されている。
 
photo by refreshment_66 on flickr