このため、ディアス選手には政府から報奨金として最低でも500万ペソ(約1100万円)以上払われる予定。この額はフィリピンの平均的労働者の30年分以上の収入となり話題を呼んでいる。
なお、今回のオリンピックにはフィリピンから13人の選手が参加しているが、メダル獲得は重量挙げの1個だけであった。フィリピンの過去のメダル獲得数だが金はゼロ、銀は今回を含めて3個、銅は7個の計10個となったが、過去にはフィリピン系アメリカ人の選手が水泳で金メダルを獲得したこともあった。
次に、アセアン加盟国の様子だが、加盟10ヶ国は全て参加していて、今回の結果を金メダル獲得数順に順位を付けると、全部で206の参加国・地域がある中、35位にタイの2個、46位のインドネシア1個、48位のベトナム1個、54位にシンガポールの1個が続き、シンガポールの金獲得は同国史上初めてであった。以下、銀、銅メダル獲得数を加えるとマレーシア60位、そして今回銀を得たフィリピンが69位に入った。
なお、フィリピンの通算メダル獲得は、日本や中国のように選手養成に莫大なお金をつぎ込めない国としては健闘している方で、この他のアセアン加盟国は今回も過去にもメダル獲得はない。
また、参加することに意味があると見る向きに、アセアン加盟国の参加選手人数を挙げるが、最多はタイの46人、以下マレーシア32人、インドネシア28人、シンガポール25人、べトナム23人、フィリピン13人、ミャンマー7人、カンボジア6人、ラオス6人、ブルネイ6人であった。
なお、この数字は選手のみでコーチや役員の数は不明だが、公費で外遊できるために選手より役員の数が多い国がアセアンは多いと指摘されている。また、金メダル2個、銀2個、銅2個の計6個のメダルを獲得した軍事政権のタイがアセアンの中で突出していると言える。