フィリピンの2016年度第2四半期GDPは、7%増で好調維持
フィリピン統計庁が8月18日に発表したフィリピンの2016年度第2四半期(4月~6月)のGDP(国内総生産)は、前年同期比7%増となった。
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これは2013年第2四半期に記録した7.6%以来の7%台に達する成長率で、政府目標の通年成長率6.0%~7.0%の達成も可能と関係機関は見ている。
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部門別に見ると、貧困層の多い農林水産部門がエル・ニーニョ現象による干ばつによって打撃を受け、2.1%減を記録し、8月~10月は、多雨現象のラ・ニーニャによってやはり成長は見込めないと見られている。
農林水産部門を補い高成長を続けているのはサービス部門で前年同期比8.4%増、鉱工業部門が6.9%であった。
サービス部門はクリスマス・シーズンが近くなるに従って個人消費は増加するので成長を維持できる見通しだが、鉱工業部門の中で、鉱業は新政権になって環境問題から政府命令で操業停止に追い込まれる鉱山が続出し、今後に陰りを見せている。
フィリピンの第2四半期の7%増は、近隣国と比較するとベトナムが5.6%増、インドネシアが5.2%増、中国の6.7%増と、何れも勝っていて、前期に記録した6.9%は域内で最高の数字を出していて、フィリピンの好調が続いていることを示している。
国内地域別で見ると、2014年度通年で地域内総生産(GRDP)前年比5.2%を記録し、2015年度に前年比増8.3%を記録した西ヴィサヤ地区が好調な数字を挙げている。
特に同地区のパナイ島イロイロ州では、イロイロ市を中心にコンドミニアムやビル建設が急増している。
また道路、港湾建設などのインフラ部門も同地区では活発で、民間資本による大規模商業施設の開発や、同地域に含まれるネグロス島を構成する東西ネグロス州も伸びは顕著で、同地域の高成長は当面は続くと見られている。
こういった数字による好調さから、経済官庁高官は『前アキノ政権が残した安定した経済政策を更に押し進め、政府の定めた経済成長率数字の達成は可能』と楽観的に述べている。
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