イギリス国民投票は23日、有権者登録期限の延長はEU残留に追い風か
英政府は8日、同国のEU離脱の是非を問う国民投票の有権者登録の期限を2日間延長すると発表した。期限だった7日に登録が殺到し、登録のオンラインシステムが機能不全に陥ったのが理由。これによって若者の投票率が上がり、残留に有利に働くとの見方が出ている。
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有権者登録は7日の24時が期限だった。しかし、直前1週間の登録が100万人以上に達し、うち半数が最終日に集中して登録サイトにアクセスできない状況に陥ったことから、選挙管理委員会は期限延長を政府に要請していた。これを受けて政府は9日まで延長することを決めた。
国民投票は23日に実施される。世論調査では当初、残留支持派が優勢だったが、このところ残留、離脱派がきっ抗しており、一部の調査では離脱派が上回っている状況だ。残留を支持する傾向が強い若者の投票率がどこまで上がるかが、大きなカギを握ると目されている。
登録期限延長が残留に有利とみられているのは、通常の選挙で投票率が低い若者の登録が増える効果が見込めるため。7日に登録を完了した52万5,000人の半数以上が32歳以下の層だった。とくに25歳以下が13万2,000人と、若い層ほど駆け込みで登録したことが浮かび上がった。期限延長によって、より多くの若者が投票し、残留支持の票が積み上がるという見立てだ。このため、離脱キャンペーンを展開する団体の代表は8日、「政府とその一味は、残留支持派をできるだけ登録させようとしている。政府に投票結果を操作させてはならない」と批判する声明を発表した。
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