ドイツ政府とドイツの自動車大手はこれまでも電気駆動車の普及促進について会談を行っており、4月26日夕方にベルリンで開かれた会談で政産が最終合意した。同日の会談には、メルケル首相、アルトマイヤー官房長官、ガブリエル経済相、ドブリント交通相、ショイブレ財務相、ヴァンカ研究相、ヘンドリクス環境相が参加。産業界からはフォルクスワーゲン、ダイムラー、BMWの代表が参加した。
■ 総額12億ユーロを支援、充電インフラは1万5,000基を新設
購入補助金は、政府と自動車業界がそれぞれ6億ユーロを拠出し、計12億ユーロの助成財源を用意する。補助金の給付は先着順で、最大2019年までを期限とするが、予算が無くなり次第終了する。また、自動車メーカーが補助金の半分を負担することが条件となり、自動車メーカーが当該補助金制度に参加していなければ助成金を受け取ることはできない。現時点では、フォルクスワーゲン、ダイムラー、BMWの3社が参加意思を表明している。
充電インフラでは、2017~2020年に約3億ユーロの予算を計上し、新たに1万5,000基の設置を支援する。スポーツ施設やスーパーマーケットなどにおける充電インフラの整備も助成対象とする方針。
政府は今回の支援により、電気駆動車の普及台数が50万台を超える可能性があると予想している。ただ、ドイツ政府は、ドイツにおける電気駆動車の普及台数で2020年までに100万台を達成する目標を掲げており、50万台を超えても目標の半分にしか満たない状況にある。連邦陸運局(KBA)によると、2016年1月1日時点の電気自動車の普及台数は約2万5,500台にとどまっている。
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