ベトナム繊維産業の生産量は第4位、世界を主導する繊維生産拠点へ
ベトナムで急速に成長する繊維産業は近い将来、世界を主導する立場となるであろうと業界通は話す。ベトナム繊維公団のLe Tien Truong社長によると、ベトナムの繊維産業は生産量において中国、インド、バングラデシュといった主要国に続く第4位の地位にあるという。その中でもベトナムは繊維産業の成長率2桁を維持し続けている唯一の国であるとTruong社長は話す。これは世界の繊維市場におけるベトナムの競争力を示すものであり、世界の中心的生産地となる可能性を証明しているという。
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2015年、ベトナムの繊維産業は273億米ドル相当の縫製製品を輸出し、ベトナム国内の新規創出雇用の5分の1にあたる250万人を雇用した。世界の中心的生産地となるためには、どのような国であれ世界の需要量の10%以上を供給することができ、20-30年にわたる安定した持続可能な成長が可能で、50-60%の原材料を国内で調達できるサプライチェーンを確立しており、比較的規模の大きい国内市場を有し、最短時間での製品輸出を可能とするための海上交通網へのアクセスがあることがまず必要であるとTruong社長は話す。
こうした要件に言及しつつ、Truong社長は、ベトナムは世界の繊維製品生産拠点となるために求められるすべての前提条件を満たしていると評価する。こうした評価に加えて、Truong社長は、今後10-15年の間に繊維産業でさらに500万人を雇用することができるであろうとも話した。
さらに、すでに繊維産業の原材料の35%を国内のサプライチェーンが支えており、その割合を今後5年間で50%まで向上できることから、ベトナムは繊維生産で世界の主導的な地位を占めるようになるであろうと予測する。
ベトナムの潤沢で増加しつつある9000万人の人口と、世界で最も混み合った海上交通路の交差地点という地理的条件も、製品の海上輸送に好ましいとTruong社長は付け加えた。
しかし、ベトナムが実際に世界の繊維生産拠点となるためには、ベトナムは労働生産性を改善し、2020年までに国内供給率を60%まで高め、人材の質を高め、全国の縫製企業に供給するため10-15件の原材料生産・デザインセンターを設立するための投資を行うか、投資を集める必要があるという。加えて、Truong社長は輸出入、税務、通関手続きにかかる時間を最小限にするための行政改革の緊急性についても述べた。
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