ベトナム繊維産業への外国投資が活況、昨年は200億米ドルに達する
環太平洋経済連携協定(TPP)によってベトナムが有利と見込まれることから、同国の繊維産業への、米国、中国やその他の海外諸国からの大規模な直接投資が流れ込んでいる、とメディア各社は伝えている。
2015年末までのベトナム繊維産業への投資金額は200億米ドルに達し、これはこれまでの最高となったとベトナム繊維協会(Vitas)は発表した。
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近年、米国の企業ではHuntsmanグループやAvery Dennisonなどがベトナムに大規模な投資を行っている。同国の繊維・アパレル企業ではNorth Face、Adidas、Nikeなどの米国ブランド向けに生産している。
中国の繊維企業も、TPPのヤーン・フォワード・ルールに従い、同国の廉価な労働力と天然資源を活用しようと、活発にベトナムへ投資している。中国は2016年1月には、ベトナムへの直接投資金額で第3位にランクインしている。
クラレ・トレーディング、伊藤忠、東レ、シキボウといった日本企業もベトナムでの生産ライン確保のために投資をおこなってきた。2015年には多くの大型外国投資案件が認可された。韓国や台湾などその他の国々もTPPの恩恵に預かりたいと投資をおこなっている。
昨年、ベトナムでは約250億米ドルの海外直接投資を受け入れたが、この金額は対前年比で13%増加した。2016年も引き続き海外からの投資がつづくと見込まれており、その少なからぬ部分が繊維産業に流れこむものと見られている。
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