井上治夫社長は「2020年に訪日客の取引高を2015年比で数倍となる1兆円に増やす」と新たな目標を明らかにした。訪日客を国内加盟店に電子クーポンで誘導する取り組みは業界初。同社は19通貨に対応した外貨建て決済システムや電子クーポンを使える端末を加盟店に導入しており、需要の取り込みが可能だと判断した。
地方銀行との連携も強め、「地方向けの訪日ツアーなどに新サービスを組み込む」とも話した。同社は国内全体のカード取扱高を2020年に20兆円に倍増させる計画だ。井上社長は「日銀のマイナス金利政策で、現金を引き出す際のコストがより意識されるようになる」と指摘。カード利用が中心の訪日客の増加も加わり、国内でキャッシュレス化の流れが今後加速するとの見方を示した。