2016年3月25日

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イギリスのEU離脱論争、ベルギー連続テロを受け賛成の声が伸びる

イギリスのEU離脱論争、ベルギー連続テロを受け賛成の声が伸びる

ベルギー連続テロが、6月23日に英国が行う欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票の行方にも影を落としていると3月25日付の日本経済新聞が報じた。

実行犯が移民系の若者だったことなどで、離脱支持派では「EU離脱でより厳格に国境を管理すべきだ」との声が広がる。残留を目指すキャメロン首相は国民の説得に全力をあげる構えで、約3ヶ月後に迫った国民投票まで駆け引きが続きそうだ。

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離脱賛成派の意見としては、「移動の自由は英国の安全を脅かす」「EUは域内の人々の安全を守ることのできない欠落プロジェクトだ」など、テロを受け安全性への懸念が色濃くなっている。。
 
それに対して反対するキャメロン首相は、「今は欧州が団結すべきときで、テロとEU離脱論を結びつけるのは不適切」とした。これまで、EUの警察組織とテロ対策で連携することで「英国はより安全になれる」と主張してきたキャメロン首相。しかしベルギー当局が容疑者を度々逃していることなどから、05年のロンドン同時テロ以降、捜査権限を拡大してきた英国内では、欧州大陸の捜査能力に疑問の声が強まり始めているという。
 
キャメロン首相は昨年7件に上る英本土へのテロ計画を阻止したと明らかにしたが、国民の間では「すべてを防ぐのは無理で、英国でもテロがまた起きうる」との懸念が高まる。
 
治安面を除き、EUへの残留を希望する者の見解は、「経済面:貿易や金融の競争力維持に不可欠」「外交面:国際的な発言力維持に必要」としている。イギリスがもしEUを離脱した場合、EUに対する発言権を失うことにもなる。
 
それに対して離脱賛成派は、「経済面:新たな貿易協定を結ぶことでより競争力を高められる」「外交面:英米同盟などを軸にすれば影響なし」とする。
 
EUのなかでも英国に進出する日本企業は非常に多い。英国がEUを離脱した場合、事業配置の再考など日本企業への影響も少なからずあるとみられる。
 
photo by stephen.spillane on flickr

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