SEは「6sプラス」と同じチップを内蔵。画素数の12メガピクセルのカメラ、４K動画の撮影、決済サービスなども使える。ただ６ｓプラスの持つ画面を押す圧力で操作する機能はなく、指紋認証センサーは一世代古い。一方で、画面サイズが同じ4インチの2世代前のモデル「５ｓ」と比較した場合、内臓チップやカメラの性能などは大幅に上回るにもかかわらず価格は6千円安い。機能に対する値ごろ感を打ち出したのが特徴だ。
31日に日米などで先行発売するが、真のターゲットはその後に販売される新興国市場だ。15年１１月から今年1月末までの3ヶ月間、中国の都市部でアップルはシェアの4分の1を握りトップに立つ。しかし、前年同期比の伸び率は約1％まで下がった。
アップルにとって中国への依存度を下げるためのカギを握る市場が、スマホの世界販売台数で3位を誇るインドだ。アップルはこれまで高級イメージを守るため、大幅な値下げは避けてきた。だが価格に敏感なインドではシェアは数％にとどまる。
インドでは昨年ごろから販売委託先を都市部で拡大。アップル100％出資による出店やネット販売の許可を申請中で近く許可が出る見通しだ。