天然ガスパイプライン、ノルド・ストリーム拡張計画、鋼管調達先決定
ロシアとドイツを直接結ぶバルト海天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム」を拡張する「ノルド・ストリーム2」プロジェクトの事業会社は11日、鋼管発注先としてドイツ1社とロシア2社を選定した。ただ、この計画には欧州連合(EU)のいくつかの加盟国が反対しているほか、建設に必要な許可手続きもまだ完了しておらず、事業会社の予定する2019年開通が実現するかどうかは不透明だ。
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受注したのは、ザルツギターとディリンガー・ヒュッテの独鉄鋼大手が出資するユーロパイプと、ロシアのOMK、チェリャビンスク管圧延工場(チェルパイプ)の3社。発注量220万トンのうちユーロパイプが40%、OMKが33%、チェルパイプが27%を請け負う。
契約額は数週間以内に結ばれる正式契約で決定する。事業会社側は、すでに開通しているノルド・ストリームの関連事業費(26億ユーロ)は下回るとコメントしている。
ノルド・ストリーム2には、ガスプロムのほか、ドイツのエーオン子会社ユニパー、BASF子会社ヴィンタースハル、英蘭系シェル、墺OMV、仏エンジーが出資する。総費用は推定80億ユーロで、開通後の出資比率はガスプロムが50%、他の5社が各10%となる予定だ。2018年に鋼管の敷設作業を開始し、2019年の開通を見込む。
一方で、東欧ウクライナを迂回するノルド・ストリームの拡張は、エネルギー調達におけるロシア依存緩和を目指すEUの目標に反するとして、東欧を中心に加盟国の一部から強く反対する声があがっている。
photo by Kremlin.ru
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