ミャンマー、雇用契約書の内容を巡り労働者が疑心暗鬼
労働省が企業に対し法的書類を整えるよう指示してから数ヶ月が経過したが、登録されている工場2万3000社のうち、従業員と契約を交わしたのは2000社にとどまる。
労働者らは、雇用者が労働者の権利を保障しているか信頼できないとし、多くが契約書への署名を拒否している。
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2015年9月1日、ミャンマーで初となる最低賃金制度が施行され、労働省は雇用者に対し、同月末までに給与、労働時間、休暇、福利厚生、契約完了日といった情報を含む正式な契約書で従業員を雇用しなければならないと通達した。これは2013年に施行された雇用・能力開発法の第5条に明記されており、また同法は契約書の条項違反は刑法の対象となることも規定している。
労働省のU Myo Aung事務次官は、この問題は労使間の信頼不足と契約書に含まれるいくつかの文章の不明瞭さによるものだと話す。「契約書は『これをしなければならない』というものではありません。これは雇用者と労働者の関係の枠組みであり、両者間で合意するためのものです」と述べる。
しかし、雇用者側の多くが勤務先の企業に騙され、署名後に圧力をかけられるのではないかと恐れている。
ミャンマーインフラ・手工芸・サービス(MICS)労働組織のメンバーであるU Naw Aungは1月31日に開催された交渉会議で、「労働者側が契約条件についてより詳しく知りたくとも、契約について話し合いを持たない雇用者もいます」と話した。あるケースでは、労働者側が契約書に含まれる、給与が本来の金額の50-75%しか支給されない各3ヶ月間のインターンシップと訓練期間について尋ねたという。「そのような給与では生活できません」とMICSメンバーのKo Thet Hnin Aungは話す。
ミャンマー縫製業協会のU Myint Soe会長は、労働者側の問題を指摘する。「雇用者側が協議したくても、労働者側が感情的すぎることもある。話し合いをもつこと自体が難しすぎるのです」と彼は話す。
ミャンマー商工会議所連盟のメンバーU Aye Lwinは、彼は契約書にサインしたが、労働省により期限が決められていたため、契約内容について話し合うための時間が十分になかったと話す。「もっと明確にしなければならないことがありましたし、雇用者、労働者間のさらなる協議が必要です」と彼は言う。
photo by Syeefa Jay on flickr
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