その背景には、ベトナム、インド、中国、韓国等での高賃金と比較的高い生産コストにより、企業がミャンマーに注目しつつあるということが挙げられる。また、中国、韓国、インド、ベトナムの企業にとっては、米国、EU、カナダといった先進国市場での特恵待遇は魅力であり、ミャンマーの縫製分野への投資を惹きつけている。
2012年に成立した新たな外国投資法により、製造業の分野での外国人・企業による最大株式保有率が50%に上昇し、ミャンマーは縫製製品の生産拠点として浮上した。また同法によって、外国人投資家による当初50年期限での土地の賃借、最初の5年間の税金免除、無関税での原材料輸入も可能となった。
ミャンマー縫製業協会(MGMA)のU Myint Soe会長によると、2015年の輸出額は14億6000万米ドルであった。ミャンマーの縫製産業は25万人以上を雇用し、縫製製品は同国の輸出収入の10%を占めている。
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