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アリババが中国国内、6億人もの”農民市場”の開拓を開始

  
浙江省の山あいにある人口2千人の南鎮環渓村。高齢者が目立つその村の一角に「農村陶宝」の看板を掲げるひとつの店がある。アリババが社内で「千県万村計画」と称して進める農村開拓の最前線基地だ。ここでは、高齢の村民に代わってパソコンで日用品や農業用の種を購入、アリババから代金の1%弱の手数料を得るという。同社は全国数千箇所に同じような店を出し、6億人超の農村人口を取り込む狙いだ。
 
また、都市部の商店にも照準を定める。現金やクレジットカードではなく、スマートフォンを使い、アリペイで決済できるようにする。アリババは口コミサイトなど様々なネットサービスを提供しており、利用者はこうした口コミサイトで人気の飲食店を探し、アリペイで代金を支払うといった使い方ができるようになる。
 
農民の取り込みや実店舗、アリババがその先に見据えるのが中国のリアルな消費市場だ。年間500兆円に上り、ネット通販市場の10倍近い巨大な未開拓市場が残っているのだ。
 
photo by The Tenth Dragon on flickr