日本企業のインド進出を後押し、政府が1兆5000億円の投融資枠を新設
日本政府が、企業のインド進出を後押しするため、総額1兆5000億円の投融資枠を新たに設けることを決めたと12月10日付の日本経済新聞が報じた。安倍晋三首相が11日にインドを訪問し、現地のセミナーで同国向けの投融資枠の創設を表明する予定。
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発電所や工場建設の資金の一部を国際協力銀行(JBIC)が融資するなどして、大型案件にも日本企業が関与できるようにするという。昨今存在感を増しているインドとの経済関係を深める目的がある。
インドは世界2位の人口を抱える有望市場であるものの、規制の厳しさやインフラ整備の遅れから進出に二の足を踏む日本企業も多かった。政府は資金面での不安を解消することで、電力や機械、鉄鋼、金融など幅広い日本企業が投資を増やすきっかけとしたい考えだ。親日家であるモディ首相との関係を通じて、インドとの経済面の連携をさらに強める。
政府が投融資枠の活用事例として想定するのが、インド南東部で進む石炭火力発電所の建設計画のような案件。これは、日本が得意とするさらなる効率化を図るための最新技術を使う予定。総事業費も5000億円と巨額だ。事業期間も長期に渡るためリスクの高いこうした事業の資金を大手銀行と共同でJBICが出すなどして、日本企業が受注しやすい環境を整えるという。
また、自動車や電気などのメーカーが部品を輸出する際の損害を保証する輸出保険の取り扱いも増やす。現地で完成品を組み立てる体制整備を支援してインドへの進出を促す。
インドへの日本の直接投資額は世界で4番目に多い。対して中国は17位と低位にとどまる。
photo by Sanyam Bahga on flickr
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