フォルクスワーゲン、CO2でも不正発覚・ガソリン車も対象に
独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は3日、車両の型式認定を受ける際の二酸化炭素(CO2)排出量に不正があったことが内部調査で確認されたと発表した。現時点では、VWグループの約80万台が対象となり、経済的なリスク負担は約20億ユーロになると見込んでいる。CO2排出量は車両税の基準にもなっているため、本来のCO2排出量では税金が高くなるケースも出てくる。また、燃料の消費量が少ないほどCO2排出量は低くなるため、CO2排出量の数値は燃費性能にも影響してくる。
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VWによると、ディーゼル車を中心とする複数モデルについてCO2排出量の承認プロセスで低すぎるCO2値があることが内部調査で判明した。直ちに当局と連絡を取り今後の対応について協議する意向を示している。
■ ガソリン車9.8万台も該当
ドイツのドブリント連邦環境相は4日の連邦議会で、対象車両にガソリン車が9万8,000台含まれることを明らかにした。
ドイツ政府は、該当車両は型式認定を所轄するドイツ陸運局(KBA)の監督のもとで正確なCO2値を計測しなければならないとしたうえで、対象車両を保有する消費者の税負担が増える事態は回避しなければならないと言明した。
ドブリント環境相は、連邦財務省と連携し、顧客ではなくVWグループに車両税の増加分を負担させるための法改正を進める意向を示した。ドイツでは2009年7月1日から乗用車の新車登録における車両税にCO2排出量が算出基準として採用されている。
KBAはメディアの取材に対し、CO2排出量の計測は技術監査大手のテュフやデクラなど外部機関に委託していることを明らかにした。全ドイツ自動車クラブ(ADAC)もKBAに技術的なサービスを提供しているが型式認定の排ガス測定は実施していないという。
photo by AndreasPraefcke
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