カンボジア、強制捜査によりアパレル商品の模倣品販売、一網打尽
警察の情報筋が110月27日伝えたところによると、シェムリアップの経済警察が米国を拠点とするアウトドア・アパレル・ブランド「ザ・ノース・フェイス」の模倣品を販売していたとして10月24日に強制捜査を4件行ったが、その後も取り調べが続いているという。
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シャムリアップの経済警察長であるSoeun Sen氏によれば、強制捜査はオールド・マーケットのCambodia Outlet、Duty Free Outlet、Cardomon Clothing、Brand Outletの4店舗で実施された。
氏によれば、昨年9月に米国の同ブランドからの訴えを受けて警察が出動したという。今年に入って2度目の強制捜査となる。
「先週4店舗に対して強制捜査を行い、偽造品を販売していることを発見しました」とSen氏は語る。「ですから彼らは商標法に違反して営業を行っていたのです」
経済警察はバッグ、セーター、靴下など10種における1000点以上の商品を没収した。従業員の数人も拘留され、取り調べが継続されている。
「Duty Free OutletとCardomon Clothing Companyの事務長を裁判所に送りました。他2店舗については、管理職以外のスタッフが少ししかいませんでした」と氏は付け加えた。
強制捜査は7月に経済警察により行われた一連の同様の急な捜査に続くものである。4月にノースフェイスが申し立てを行った結果行われた強制捜査では、ノースフェイスのブランドをつけたTシャツやバックパックが押収され、1人が拘束された。
7月に強制捜査された店舗名をあげ、Sen氏は「協定を結び、店舗らにノースフェイス商品の模倣品を販売しないよう指示した結果、彼らはもうすでに販売していません」と述べた。
HBS法律事務所社長のLy Tayseng氏は、ノースフェイス社が自身の事務所に対し地元の当局と問題を取り上げるよう依頼した後、強制捜査が行われたという。
「弊社のクライアントは模倣品を販売する店舗の営業を停止するよう、シェムリアップの裁判所に対して申し立てるよう指示しました」と氏は語った。
Tayseng氏は、ノースフェイスの模倣品を販売するさらに多くの小売業者があるか、摘発の対象となるかどうかなどについて明かすことはできないと語った。
しかし氏はこれら商品の元となっているところをつきつめるには小売業のほか、製造や流通経路にも目を向ける必要があると語った。
カンボジア市場はまだ小さいものの成長を続けているにもかかわらず、国際的に名の知れたブランドらは「商標登録やブランドイメージに対する知識が少ない」ことに懸念を持っている、と地元の法律事務所Sciaroni & Associatesの法律顧問Simon Burlinson氏は語った。
「この争いは報告されている執行手順の増加、商業省の他の取り組みの中で、ブランドらの懸念への対応により明らかです。これらメカニズムの執行により、知的所有権者によりより多くの透明性が提供されることになります」と氏は述べた。
知的所有権保護に関する認知が高まるにつれ、「比較的新しい法律や執行のメカニズム」は進展を続けると、Burlinson氏は述べた。
「権利者が利用できる執行手順が明確にされていない点が、我々がクライアントと直面する課題です。しかし当局は法律とその実行両面において非効率性を解決しようと対策を講じ始めています」とBurlinson氏は語った。
また氏は、商業省と地元の法執行機関が外国投資家らの懸念に対応するための支援を拡大する予定だと付け加えた。
photo by oldandsolo on flickr
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