フィリピンの日系企業数は増加傾向、国別では7番目の多さ
日本の外務省が2015年10月1日現在付けで発表した『海外在留邦人数調査統計』によると、海外に進出している日系企業は6万8573社あり、その内フィリピンには1521社が進出していて、2014年の調査と比べて増加率で20.7%、261社が増えている。
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最多の国は中国で3万2667社と海外展開する企業の半数近くを占めている。次にアメリカが入り7816社。
3位に近い将来中国の人口を抜いて世界一の人口になると言われているインドの3880社と続き、4位にはアセアン諸国では最多となる1766社のインドネシアが入った。5位にドイツが入り、2位のアメリカと共に欧米系への進出企業は少なく、以下9位までアセアン諸国が連なり、10位に1112社の台湾が入った。
フィリピンはタイの1641社に続く1521社で7位に入り、ヴェトナム、マレイシアと続いた。企業の増加率ではインドが最大で54.6%、次にインドネシアの22.8%となり、フィリピンは増加率3位に入った。
このためフィリピン日本人商工会議所の会員企業数は2014年度は604社となり、右肩上がりに増加している。
会員企業の業種別では製造業が46%を占めて最大となり、サービス業14%、商業(輸出入、小売卸、不動産)が12%となっている。
こういった増加傾向に対してジェトロの調査ではフィリピンを『言語、意思疎通上の障害が少ない』を評価し、その割合は70%を超えた。
またフィリピンの給与水準が他の国と比べて安く、かつ安定していることも理由に挙げられている。
これは進出国1位の中国がかつてのような安い労働力の供給国ではなくなり、例えば製造業の単純作業者の基本給では、2010年と2014年を比較した場合、100ドル以上も上昇しているが、フィリピンは政策によってあまり給与水準が上がっていなくて、この面でも進出企業には都合の良い環境となっている。
また、中国の政治体制の不安から中国一辺倒だった進出企業側の『保険』意識から、政治的に不安定要素の少ないフィリピンが選択されている。
その他、数年後には日本を追い抜く爆発的な人口増加のため、若年労働者の確保が容易という理由もあって、フィリピンの人気は企業論理の中では高いが、フィリピンを『経済植民地の刈り取り場』と評する指摘もある。
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