中国が人件費の上昇と地価の高騰から輸出向け生産を縮小している現状を受け、海外投資家にとってベトナムが生産基地となる可能性が浮上しているとHa議長は話す。
この機会を活用して競争力を強化し、世界市場への統合を果たしたいのであれば、ベトナムの産業界の再編成が求められるともHa議長は述べた。
投資開発銀行による融資は原材料開発、貿易促進、市場拡大に特化したものとなる予定。
商工省軽工業部のPhan Chi Dung部長は、二国間・多国間の自由貿易協定(FTA)の締結により、ベトナムは縫製製品の主要輸出先である米国、EU、日本、韓国を含む世界の大市場へのより有利なアクセスが得られるだろうと話した。その上で、自由貿易協定による関税削減はベトナムの輸出産業にとって追い風となるだろうと強調した。
商工省のDo Hai Thang副大臣によると、縫製産業は自由貿易協定の締結により最も大きな利益が期待される産業のひとつであるという。しかし、このチャンスを生かすにはまだ大きな障害が残っているとThang副大臣は話す。原産地証明や輸入国側の規制への適合、そして大多数が中小企業である縫製繊維産業においては資本調達も問題であるという。
ベトナムは世界でも10位以内に入る縫製繊維製品の輸出国であり、過去5年間の年平均成長率は15%を記録している。2014年のベトナムからの縫製繊維製品輸出額は209億米ドルに達している。