受賞したのは、警察庁長官のソムヨット大将が発案し、昨年10月から始まった警察官のイメージアッププロジェクト。賄賂の申し出を拒否し、贈賄犯を逮捕した警察官に対し1万バーツを支給するというもので、報奨の原資は長官がポケットマネーで負担した。
ところが導入直後から同プロジェクトに対する批判が国内外から持ち上がり、わずか数例で中止に。首都圏警察本部副部長のアデュン・ナロンサック少将は「もう2、3ヵ月続いていれば、汚職撲滅に効果があることを証明できた。残念だ」とコメントした。
イグ・ノーベル賞は1991年にアメリカの雑誌媒体などが創設。「人々に笑いを与えてくれた研究」のほか、皮肉や風刺を込めて社会的な事件や現象なども審査の対象としている。医学、心理学、平和、物理学などの各賞がある。
(22日=マティション)