東西ドイツの経済格差埋まらず、東部の生産年齢人口は減少
1990年10月3日の東西ドイツ統一からほぼ四半世紀(25年)が経過したにもかかわらず、西部地区と東部地区の経済格差は依然として大きいもようだ。最近発表されたデータをみると、東部地区を取り巻く状況は厳しく、Ifo経済研究所ドレスデン支部のヨアヒム・ラグニッツ副支部長は、東部諸州の経済力は今後25年間も西部諸州に追いつかないとの見方を示した。
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Ifoによると、東部地区の人口1人当たりの国内総生産(GDP)は1995年以降、西部地区の75%の水準にとどまり、上昇していない。1人当たり純所得では格差が比較的小さいものの、これは西部からの巨額のトランスファー(移転)があるためで、東部の人々の生活はトランスファーに大きく依存している。
東部の経済力が今後も高まらない公算が高いのは、中小企業に比べて生産性の高い大企業が極端に少ないうえ、社会の高齢化と人口減の影響が西部に比べて大きいためだ。
連邦統計局が7日発表した人口予測によると、東部の一般州(都市州ベルリンを除く5州)の人口は2013年の1,250万人から30年には1,150万人へと8%減少、60年には同26%減の920万人へと大きく落ち込む。一方、西部の一般州(都市州ブレーメンとハンブルクを除く8州)は20年代初頭まで緩やかながら人口増が続き、60年も13年比の減少率が8%にとどまる。(州別の増減率は下のグラフを参照)
東部の一般州で人口減のスピードが速いのは就労チャンスが低いためで、20~64歳の生産年齢人口は13年の760万人から60年には460万人へと40%減少する見通しだ。西部の一般州は同29%減の2,980万人と減少幅が相対的に小さく、都市3州は5%減の350万人と小幅な縮小にとどまる。
統計局は◇合計特殊出生率1.4%◇平均余命が上昇を続け2060年に男性で85歳、女性で89歳に達する◇国外からの移住の純増は年20万人――を前提に予測を作成した。
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