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景気に黄信号、DAXが1万未満に急落

 
ドイツ連邦統計局が25日発表した第2四半期GDP統計の詳細によると、前期比の実質成長率0.4%に最も寄与したのは外需で、寄与度は0.7ポイントに達した(下の表を参照)。外需が成長に寄与するのは3四半期ぶり。ユーロ安を背景に輸出の伸びが輸入の伸びを上回った。
 
一方、個人消費(民間最終消費支出)の寄与度は0.1ポイントとプラス要因となったものの、増加幅は2四半期連続で縮小。建設投資はマイナス0.1ポイントとなり、成長の足かせとなった。
 
内需全体ではマイナス0.3ポイントと、3四半期ぶりに成長率の押し下げ要因となった。在庫調整がマイナス0.4ポイントとなったことが響いた格好だ。
 
在庫調整は昨年第3四半期(7~9月)以降、GDP成長に寄与しておらず、企業が生産や仕入れを増やしていないことがうかがわれる。設備投資もほとんど拡大していないことから、企業は景気の先行きに慎重になっているもようだ。
 
DAXは24日、終値で9,648となり、前日を4.7%も下回った。1万を割り込むのは1月以来で、過去最高を記録した4月10日(1万2,390)からは22%落ち込んでいる。
 
中国の株式市場の急速な悪化が背景にある。同国政府は株式市場への信頼感を取り戻そうと対策を相次いで打ち出しているものの、人民元を切り下げた11日以降、中国経済は公式統計よりも悪化しているとの不信感が投資家の間で強まり株安が加速。これが世界の株式市場の波及し、DAXも落ち込んでいる。特に中国市場への依存度が高い自動車メーカーの株価は下落幅が大きく、フォルクスワーゲン(VW)は4月10日から36.2%低下。BMWも34.3%落ち込んだ。
 
こうした状況を受けて、Ifo経済研究所が独企業景況感指数の一部として25日に発表した製造業の8月の景況感指数は前月の11.4から11.0へと低下した。現状判断を示す指数は上昇したものの、今後6カ月間の事業見通しを示す期待指数が大きく悪化し全体が押し下げられた。増産を計画するメーカーは減少しているという。