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ドイツ政府、エレクトロモビリティー助成措置強化を明言

ドイツ政府は、ドイツがエレクトロモビリティー分野において2020年までに主導的な地位と市場を確保することを目指しており、ドイツにおけるエレクトロモビリティーの普及台数を2020年までに100万台とする目標を掲げている。エレクトロモビリティーには、純粋な電気自動車(EV)だけでなく、プラグインハイブリッド車や航続距離延長装置(レンジエクステンダー)搭載モデルも含まれている。

■ 市場成長でドイツは国際比較で中位

ドイツ政府がエレクトロモビリティーの普及に向けて2010年5月に発足させた政産学連携プロジェクト「国家プラットフォーム・エレクトロモビリティー(NPE)」の代表者であるヘニング・カーガーマン氏は、「これまでに合意した助成措置だけでは2020年までに100万台の目標は達成できない」と指摘する。

NPEは、2010~2014年を「市場準備期」、2015~2017年を「市場成長期」と位置付けており、ドイツはエレクトロモビリティーのメーカーとしては主導的な地位を確保するまでに成長したが、市場成長の面では国際比較において中位にとどまるとの見解を示す。ドイツの自動車メーカーが販売するエレクトロモビリティーは現在19モデルあり、今年末までに約30モデルに増える見通しだ。

■ NPEと政府、購入支援策の実施などで合意

NPEによると、NPEと連邦政府は今回の会議を通して今後の対策について、◇普及促進に向けて企業などの事業者を対象に特別減価償却(AfA)措置を導入する◇個人および公的機関を対象にした購入優遇措置を実施する◇民間企業と公的機関が協力する投資プログラムを通して公共の充電インフラ整備を促進する◇政産が共同で2017年までに22億ユーロを投資するNPEのロードマップに沿った研究開発を継続する◇電池セルの国産化に向けた研究などの取り組みを促進する―――ことで合意した。

なお、政府は研究開発の強化に向けて新たな支援プロジェクトを発表した。連邦政府は15日、NPEが進める「灯台プロジェクト」の新研究プロジェクト7件を発表した。同プロジェクトでは、エレクトロモビリティーの技術開発や事業モデルの開発などを支援する。また、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は14日、リチウムイオン電池セルの国内生産を支援するための研究プロジェクト「GIGA‐LIB」を立ち上げたと発表した。